存在を知ったときには買う気マンマンでした。
何しろ2万円以下でパワーメーターが買えるなんて思っていませんでしたから。
また、自分はパワーメーター使うなら日々の通勤で使いたいと考えています。
通勤を主なトレーニングとしているワケで、そのときの調子を測ることが重要と思うからです。
そういった意味では、ガーミンを使わず、スマホで気軽に運用できるのも良いですよね。
ここは買いなポイントかな。
取り付け、取り外しのし易さもポイント高いですよね。
タイヤのバルブにねじ込むだけというのは、工具すら要らないワケでこれは画期的ですよね。
複数台のバイクで共用できるので、更にコスパ感が高くなっちゃいますね。
でも、これはメリットでもありデメリットでもありますね。
巨大なバルブキャップが付くので、ホイールの空力性能には明らかにマイナス要素となります。
トレーニング時には良いとしても、レース時にエアロホイールを使う際なんかには
できる限り使いたくないと思える形状でしょう。ここはマイナスポイント。
とはいえ、本格的にレース中にパワーを確認しながら走りをマネージメントするようなレベルの
レーサーであれば、もう少しお金を出してクランク型のパワーメーターを買うべきでしょう。
対象とする相手が違いますね。
AROFLYはあくまでも気軽にパワーメーターを使ってみたいというサイクリスト向けの商品ですから。
ここまでがハード的な部分についてで、形状等から推察できるところだけのお話し。
では、AROFLYは計測器としてどうなのか?という部分を考えてみたいと思います。
改めて
トライスポーツの商品ページを見てみましょう。
AROFLYは航空技術が基本となってF-117ジェット戦闘機のピトー管をベースに開発された。
ピトー管は航空機で対気速度を測定するのに使われている。
ペダルを踏み込む時に起こるタイヤ圧力の微小な変化を測定し、高度な計算を行ってパワー出力値をはじき出す。
ここですね。
『F-117戦闘機のピトー管』という表現が妙に鼻につきます(笑)
調べてみると、ピトー管は航空機でスピードを測定するための最も一般的な方法らしく
ほぼ全ての飛行機に装備されているものらしいです。
ステルス戦闘機の名前を出せばそりゃカッコいいですけど・・・ねぇ。
まあ、そんなことはどうでも良くて、ポイントはピトー管が『機体の流れの速さ(流速)』を測定するための計測器であるということ。
演算することによってそうしているのでしょうけど『タイヤ圧力の微小な変化を測定』という文言には少しズレを感じます。
というか、本来はスピードを測定するための計測器で疑似的にワット数を算出するというやり方は
ひずみゲージ方式以外のパワーメーターでこれまで出ては消えて・・・結局定着できなかったものと同じ匂いを感じるのは自分だけでしょうか?
やっぱり直接トルクを測定するひずみゲージと比べると信憑性に疑問を持ってしまいますね。
原理について素人的に疑問を持ったワケですが、早速ブログにレビューを書く人も出てきました。
その記事の中で、空気圧を変えると表示されるワット数も変わるということが書かれていました。
仮にピトー管の流速測定からワット数の算出は合理的なものだったとしても、
測定器として重要なファクターを省いてしまっていることが、ここから読み取れますね。
それは、空気圧を考慮した補正を掛けていないであろうということ。
恐らくは温度補正もかけていないように思えます。
タイヤチューブ内に充填されたエアーは、空気です。つまりは窒素約80%、酸素約20%
その他空気中の水分やポンプ内の油分、微量に含まれるその他のガスなど、それはもういろんな成分が含まれているんですね。
この中の水分が結構厄介で、温度変化で体積が大きく変わります。
つまり、ブレーキングでの発熱で空気圧は平気で変わるってことです。
レーシングカーがタイヤに窒素を充填するのはその為ですね。
つまり、空気圧による補正を掛けていないということは、走っている最中にコロコロ変わる空気圧のせいで
安定したワット数の算出なんてできないんじゃないか?ということです。
やっぱり値段なりのオモチャでないかと思った次第。
別に他のパワーメーターと比べて表示されるワット数がどうだとか、そんなことはどうでもいいと思ってます。
結局は体重計に付いてる体脂肪計なんかと一緒で、信憑性は微妙なものだと思います。
他と比べてどうかじゃなくて、そのセンサーを基準として、昨日と比べてどうか、数か月前と比べて
パフォーマンスアップできているのか、その日のうちで、後半どのくらいタレているのか・・・
それが分かればいいのですが、この感じだと、その使い方でも怪しいですよね。
やっぱりパワーメーターはひずみゲージ以外で安定して測定するのは厳しいんでしょうか。
そうなると、結局は安価なパワーメーターというわけにはいかないのでしょうか。
自分としては、もっと安価なものが今後は出てくると思っています。
実はひずみゲージってそんなに高価じゃないものもいっぱいあります。
仕事柄ロードセルなんかを扱うこともあるんですけど、メーカーによっては結構安いです。
むしろ、センサーそのものよりも、そこからの出力を測定値として表示するコントローラーの方が高価です。
そこの解決はAROFLYが教えてくれたように思えます。
スマホですよ。サイコンよりも高度で高速な処理ができるCPUを積んだスマホを使えば、
アプリ開発だけで解決できちゃいますよね。これです。
もちろん、ガーミン等のサイコンを利用するのもアリですね。これならアプリ開発は不要ですけど
センサー本体から最適化した信号を出さないといけないので、センサー価格が上がりますけどね。
ちょっと脱線しましたけど、自分なりの結論としては、もう少し様子を見たいと思います。
夏に専用のサイコンも出るらしいですし、その価格と出来栄えを見てからでもいいかなと。
ブロガーとしては進んで人柱になるべきなんでしょうけどね。独身の頃ならそうしてたと思いますが(笑)
長文失礼しました。
ではまた(=゚ω゚)ノ
色々なところで話題沸騰でしたが,N村さんがおっしゃるように安定した計測は難しいようですね。
ギャップを乗り越えるたびに大きな数字が出るとか(汗
パワーの絶対値がずれていても問題ありませんが,相対値までずれて毎回変わってしまうのなら,計測器としては致命的ですよね。
今期クイックステップが使用している4iiiあたりは4万円前半まで価格が下がってきているので,あと数年でAROFLYくらいの価格でクランクアーム式のパワーメーターがリリースされると個人的には詠んでいます。
安価といっても2万円近くしますから,ここは回避しておくのが良いように思います。